初めての方向けの外為取引のテキストでは、「差損が生じた場面ではナンピン買いをすることによってポジション全体の価格を小さくする」等とアドバイスしていますが正直そこには引っ掛けがある。80-12-15

まずは、ナンピンの手法について易しく記述しておきます。80-13-15

たとえば、1ドル100円でドルを買ったとします。80-16-15

ドル買いなので円安に動くほど利益が出ますが運悪く1ドル95円まで円高ドル安に推移したとします。80-2-15

そのままの状態で持ち続けたとしたら、損失が回復するまでには5円分、円安に向う必要があります。80-14-15

みんな、赤字は出来るだけ早く0にしたいと考えるでしょう。80-15-15

この状況を乗り切るためはじめに買ったのと同じ額の$(ドル)を、1ドル95円で買い増します。80-19-15

すると、平均の買い付け価格は1ドル=97.50円まで低くすることができる。80-4-15

すなわち、2円50銭の幅でドル高に推移すればマイナスを失くせます。80-18-15

それが、ナンピンのロジックだ。80-20-15

ナンピンの方法を耳にすると「まちがいない」と思ったりするが相場はそう簡単に思い通りにはいきません。

そもそも、1ドル95円より下がらないとはなんびとも分かるはずがありません。

たとえば、為替がかなりの円高ドル安の流れだとすれば1ドル95円ではとまらずドル安が加速するリスクはあります。

例として、1ドル=97.50円でナンピンをしたにもかかわらず、1ドル=95円まで円高ドル安が進んだらナンピン買いをした分についても、赤字が生じてしまいます。

こういう状況では最初に保有したポジションと一緒に、2倍のマイナスが生まれます。

それゆえ、ナンピン買いは難しいです。

それなら、外国為替市場が物語とは反対にみるみる進んでしまった場合、どういう術で危機の確率をコントロールすればいいのでしょうか。

そこで取れる方法は多くはありません。

ひとつは潔く、ポジションを閉じる事です。

もうひとつの手段としては、その段階で、自分自身が保持している買いポジションを縮小することによって、市場が回復するのを黙って待つ事です。

ずいぶん弱腰の対策だと言う人もいると思います。

だけど、持っている買いポジションにマイナスが生じた場合危険の少ない手段はこれよりいいものはあるはずがありません。

なるほど、理論上はナンピン買いを入れるという方法も効果的です。

しかしながらナンピンは自分か損をしている場面にもかかわらず買いポジションを無くすどころか買いポジションを積んでいく手法です。

この対策では、危険性を制御することなどどうやっても無理だと思うべきです。

ナンピン買いを続けられればいずれはマイナスがプラスになるかもしれません。

だけど、その前にお金が無くなってしまいます。


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